DAISUKE OHBA
大庭大介

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1981年静岡県生まれ。2005年、京都造形芸術大学美術・工芸学科洋画コース(総合造形)卒業、2007年、東京藝術大学大学院美術研究科油画研究領域修了。偏光パール、金、ホログラム塗料など、初期作品から常に光を絵画面に取り込んでいる。絵画史における光の表現は、根本的に原理の異なる色(CMY)と光(RGB)という両者をいかに近接させるかの試みが現在に至るまで様々に続けられている。オプティカル・アートや印象派などの近現代美術の動向のいくつかはまさに光と視覚の問題を取り沙汰している。日本の美術・工芸における箔や螺鈿などの技術は西洋に先駆けて直接的な光を美術的な表現に持ち込んでいるとも言える。大庭はそれらの技術から素材が持つ光を援用する思考を継承し、極めて現代的な手段によって発展させている。「パラレル・ヒストリーズ 現代アートの諸潮流」(2020年, 静岡県立美術館)、「VOCA展 2011」(上野の森美術館, 東京)他、国内外の展示歴多数。日本航空羽田空港国内線桜ラウンジや、龍美術館(上海)、静岡県立美術館などに収蔵されている。母校の京都芸術大学准教授を務める。