JULIAN OPIE
ジュリアン・オピー

Lucia, back 3
1958年ロンドン(UK)生まれ。オピーと言えば点の目と線のシルエットによるポートレートである。一般的に西洋絵画は色面で描くと叙されるが、輪郭線を明瞭に用いた絵画というものは古くはギリシャやエジプトの時代様式ではむしろ一般的であり、ルネサンス期のボッティチェリは線描の画家とも呼ばれ、ポスト印象派のゴーギャンの黒い輪郭線もクロワゾニズムと評された。オピーは浮世絵のコレクターとしても知られる通り、輪郭線のインスピレーションは浮世絵から得ていると公言している。ダ・ヴィンチ以降アカデミスムの主流となっていく陰影(色面)の絵画とは異なる、線あるいは点による絵画を最も大胆に実践している作家である。Blurのアルバム・アートワーク、U2の衣装デザイン、日本では電通ビルや高松市のパブリックアート、GMOインターネットグループのコレクション(Masatoshi Kumagai Collection)等でも広く知られる。