EDGAR PLANS
エドガー・プランズ
エドガー・プランズ
1977年マドリード(SP)生まれ。2002年、the University of OviedoにてBA(美術史)取得。「アニマル・ヒーローズ」と呼ばれるキャラクターたちが画面の中を縦横に騒がしく遊び回る。バスキアを彷彿とさせるような殴り書きの文字を描写に取り込んだラフなスタイルと、クリアなキャラクター描写というまるで相容れない表現が同一画面の中で混ざることで、絵画の中に独自の空間性が生まれている。それによって、鑑賞者はまるでキャラクターがすぐそこの壁に落書きしているのを見ているかのように思わされる、いわゆる画中画の視覚効果を援用している。賑やかな画面は子供の落書きのようなイノセンスを感じさせると同時に、無邪気さの中にある残酷や不安をも同時に表しており、このややもすると暗い影のあるポップさという両極性が特徴的でもある。国際的な美術マーケットでも高い人気を誇り、度々オークションレコードでは世間を騒がせる。Contemporary Art Museum La Habana (Cuba)、Illuro Foundation, Barcelona (Spain)、Museum of fine Arts of Asturias (Spain)などに作品が収蔵されている。
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Title: Untitled (Artist)
Year: 2019
Medium: spray paint, acrylic on canvas
Dimensions: 100 x 100 cm (39 3/8 x 39 3/8 in.)
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Untitled (Artist)
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Year: 2019プランズの人気を不動のものとしている重要な要素として、作家が自身の代弁者として画中に登場させる「Animal Heroes」がある。小さな英雄である彼らは、カラフルなマスクを被り、マントを羽織り、スプレーやチョークを手にそこら中の床や壁に落書きをして回る。無邪気で可愛らしい様子だけではなく、どこか不穏さもつきまとう。プランズの絵は、そのポップで軽やかな内容でありながら、描画手法としてはとてもドラマチックな技法を採用している。中でも明暗の劇的なコントラスト表現は古典技法のキアロスクーロ(ルネサンス〜バロック期に発展した明暗法)を参照しているように思われる。本作において、影という点から見ると「Animal Heroes」の楽しげな様子とは裏腹に、壁面に伸びた大きな影はその影の主とは異なった少し恐ろしげな姿として描かれている。また、一つの空間にいながらにして、五人と二匹は視線を交わらせることがない。副題に「Artist」とあるように、画中にも「Artist」と大きく記されている。時にバスキアやトゥオンブリーらと比較して論じられることすらあるプランズの、アーティストとしての孤独と成功のコントラストが内面化されている。
Medium: spray paint, acrylic on canvas
Dimensions: 100 x 100 cm (39 3/8 x 39 3/8 in.)
Acquired from PHILLIPS, 2022