MASAKI OKUTEN
奥天昌樹

sogo #7
1985年神奈川県生まれ。2012年武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻卒業。奥天の絵画には、幼い子どもの落書きのように無軌道な線描が画面上に白く浮かび上がっている。まず、白い下地の上に線形のマスキング(実際に子どもが書いた線をそのまま転写して用いることもある)が施され、その上に色彩やストロークが重ねられていく。最終的に重曹的な画面構成となるわけだが、最後にマスキングを剥がし取ることで色の層の最奥から線形が白抜きになって表れる。砂地を指でなぞって絵を描くのと同じように、奥天は画面の内側へ線を刻んでいくのである。
GEISAI#18ホルベイン賞(2013)、第3回Dアートビエンナーレ優秀賞(2014)などを受賞。